準集中処理・集中処理

T.6 曝気池(Aerated Pond)

概要曝気池は、機械的曝気装置によって酸素を供給し、水中の好気性微生物と汚水を混合させることで有機物を分解する処理技術です。光合成による酸素供給に依存せず、曝気装置によって酸素を直接供給するため、安定化池(T.5)よりも深い水深で高負荷の排水...
準集中処理・集中処理

T.5 安定化池(Waste Stabilization Ponds , WSP)

概要安定化池(Waste Stabilization Ponds, WSP)は、人工的に造成した池で排水を自然処理する技術です。池は (1) 嫌気性、(2) 通性、(3) 好気性(成熟)の3種類があり、嫌気性→通性→好気性の順に直列配置して...
準集中処理・集中処理

T.4 嫌気性フィルター(Anaerobic Filter)

概要嫌気性フィルターは、固定床型の生物反応槽です。1つまたは複数のろ過槽を直列に配置した構造を持ちます。排水がフィルターを通過する際に粒子が捕捉され、フィルター材(ろ材)表面に付着した嫌気性バイオマス(汚水中の有機物を分解して増殖する微生物...
準集中処理・集中処理

T.3 嫌気性バッフルドリアクター(Anaerobic Baffled Reactor, ABR)

概要嫌気性バッフルドリアクター(ABR)は、浄化槽(S.9)を改良した技術で、内部に設けられた複数のバッフル(邪魔板)により排水が強制的に上向きに流れる仕組みを備えています。これにより、排水が槽内の嫌気性汚泥と長時間接触し、有機物の分解効率...
準集中処理・集中処理

T.2 イムホフタンク(Imhoff Tank)

概要イムホフタンクは、未処理排水の一次処理に用いられる技術で、沈殿分離と汚泥の嫌気性消化を同一槽内で行います。上部にV字型の沈殿室、下部に先細りの汚泥消化室を備え、両者の間にはスロットが設けられています。沈殿室で固形物が沈み、スロットを通じ...
準集中処理・集中処理

T.1 沈殿槽(Settler)

概要沈殿槽は、排水中に含まれる浮遊物質(suspended solids)を重力によって沈降・除去する一次処理技術です。低い流速によって粒子を底部に沈め、油脂などの軽い成分は上部に浮かせます。構造は円形または矩形のタンクで、前処理の後に設置...
準集中処理・集中処理

PRE 前処理技術(Pre-Treatment Technologies)

概要前処理技術は、排水や汚泥に含まれる油脂、砂、繊維、ごみなどを除去するための初期段階の処理です。これらの物質が搬送管や処理設備に流入すると、詰まりや摩耗を引き起こすおそれがあるため、適切な前処理によってそれらの蓄積を防ぎ、システム全体の耐...
搬送

C.7 中継ステーション(Transfer Station)

概要中継ステーション(または地下貯留槽)は、し尿汚泥を準集中・集中型処理施設に直接搬送できない場合に一時的に貯留する施設です。人力による汲み取り・輸送(C.2)や機械による汲み取り・輸送(C.3)を使用する作業者が、遠方の処理施設まで運ぶ代...
搬送

C.6 従来型重力式下水道(Conventional Gravity Sewer)

概要従来型重力式下水道は、地下に広範囲の管網を構築し、重力によってブラックウォーター、ブラウンウォーター、グレーウォーター、場合によっては雨水を輸送するシステムです。通常は家庭ごとに枝管が設けられ、それらが地区・街区レベルで集まり、最終的に...
搬送

C.5 固形物除去型下水道(Solids-Free Sewer)

概要固形物除去型下水道は、小口径の配管網によって、あらかじめ固形物を除去した排水(例:浄化槽の処理水)を輸送するシステムです。配管は浅い深さに敷設でき、流量や勾配の制約をほとんど受けません。この方式は、沈殿分離式下水道(settled se...